本町自治会員の投稿頁  アンコール

カ ラ ス

平野 正(遠州屋薬局)

平成12年10月
本稿は早く投稿されたものですが、掲載する頃に坂井三郎氏の逝去とぶつかってしまい、坂井氏の投稿者より「早くしろ!!」と脅迫まがいのヤンヤの要請により、しかたなく今月掲載に至ったものです。平野様にはお詫びとともに、ご理解たまわりたく存じます
本町自治会

去年の6月は1週間にわたって、早朝4時半頃、ギャーギャー気味悪く五月蝿いカラスに起こされた。近所の飲み屋が夜中に出した“生ゴミ”を漁る鳴き声だ。
外に出るとゴミが2m四方に散らばっており、不衛生極まりない。
生ゴミの管理をしっかりしたら起こされることは無くなった。

 
我が家の横の狭い路地に、長男が幼稚園の時、食べて捨てた種から生えたビワの木が、はなれの建物より大きくなり、毎年黄色の実を沢山つける。今年はこれが狙われた。

5月の末、4時半頃急にギャーギャーという鳴き声に起こされると同時に、トタンの屋根に頻繁にポトンポトンと硬い落下物の音が聞こえる。
夢うつつのなかでの出来事ながら、いつも通り7時に起き、ふと、はなれの屋根を見ると無数の枇杷の種が汚らしく落ちている。
しかし、害は一日ですんだ。
やつらは一日で全部食ってしまったからだ。
 
カラスがネズミや、雀の雛を咥え食わえ滑空したり、羽ばたいているのを見た事がある。なんとも獰猛な姿である。
陰気な中世の絵でも、絞首台の柱の上におきまりのようにとまっているのは真っ黒なカラスで、ほかの鳥では似合わない。
どうしても好感が持てないやつらだ。
 

次の日、6時に散歩に家を出たら、関宿屋と小倉耳鼻科の屋上の手すりに、5〜60羽のカラスが、びっしりと、隙間無くとまって居るのを見た。
ヒッチコックを思いだしたが、あれはカモメで、いくらか白いところがあっても不気味だったのだが、こっちは真っ黒な集団である。『鳥』どころではない気味の悪さだ。
この大群は一心不乱にゴミをあさっている姿は想像するだけでもいやだ。

腹一杯になって、満足して一休みしているのだろう。

カラスも繁殖期を過ぎ静かになった。
すると、こんどはカラスに替わり、その時間帯は鳩がポロッポ、ポロッポと鳴くようになる。
30分ほどで鳩がおわるとと、つぎは雀がチュンチュンと始める。
そこでどうやら、豆腐と納豆の売り声につづく本来の朝の始まりを感じた。

9月になり涼しさを感じ始めると、またもや制空権はカラスのものとなる。
石原慎太郎氏を敬愛する自治会長殿に、都に倣って、カラスの捕獲の自治会条例を作り、実行してもらいたい。
早朝は戦闘的なカラスのなき声より、のんびりした鳩、かわいい雀が似合っている・・・・


『からすのいる麦畑』
  アムステルダム 国立ヴァン・ゴッホ美術館蔵

平野 正(遠州屋薬局)
E-メール jov05546@inet.jovy.co.jp



平野さんは新橋には飲みにいかないそうです
             ・・・・・・・・・・烏森があるので
京都へ行くと緊張するそうです
             ・・・・・・・・・・烏丸通りにぶつからないように
「第三の男」は絶対に見ません
             ・・・・・・・・・・あの名曲の演奏家がアントン・カラスだから
オペラを聞くのも気を使うそうです
             ・・・・・・・・・・マリア・カラスは避けるそうです
ゴッホのこの絵(右上)を見ると卒倒するそうです
             ・・・・・・・・・・「カラスのいる麦畑」
この絵を書いた直後、ゴッホはピストル自殺しました
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