商工会議所の始まり
 世界で最初の商工会議所は、1599年フランスのマルセイユに誕生しました。
 マルセイユは地中海沿岸に位置し、当時貿易の一大拠点都市として栄えていましたが、貿易に伴う利害を調整する商人の集まりギルドが、後の商工会議所の母体となっています。  

 日本で最初の商工会議所は、今から122年前の明治11年で、東京は渋沢栄一、大阪は五代友厚、神戸は神田兵右衛門という実業界を代表する人々が主 唱してつくりました。そのきっかけとなったのは、当時諸外国との間に結ばれていた不平等条約の改正問題でした。罪を犯した外国人を裁けなかったり、輸入品に関税をかけられなかったことから、“条約改正は国民の世論です”とその改正を申し出ると、 “日本に世論を代表する機関(諮問機関)はないではないか”と言われたため、 欧米の商工会議所制度を研究し、誕生したというエピソードがあります。
 現在、日本全国に523の商工会議所があり、会員数は約150万社で、まさに日本の商工業界を代表する組織となっています。


世界中にある商工会議所のタイプ

 現在、世界中ほとんどの国に商工会議所があります。世界各地の商工会議所には2つのタイプがあります。

英米系

商工業者自らが任意で集まって商工業の発展を目指す組織で、加入・脱退は自由。
独仏系



行政の補助機関的性格を持つ公法人。
事業を営む人は全て強制加入。日本の商工会議所は、過去幾多の法律改正によって強制加入の時期もありま したが、現在は加入・脱退が自由な英米系となっています。

商工会議所の法律的根拠
 商工会議所は昭和29年に制定された「商工会議所法」という法律によって運営されている特別認可法人です。したがって、商工会議所は一般法たる民法に基づかず、本法によって特別の法人格が付与されています。
 また、商工会議所はその地区内における唯一の総合経済団体として商工業の総合的な改善発達を図るとともに、社会一般の福祉の増進に資することを目的としていることから、設立には国の認可が必要ですし、事業内容も公共性の高いものに限られています。

商工会議所と商工会との違い
商工会議所と商工会の法律上の目的はほとんど同じです。商工会議所は「商工会議所法」、商工会は「商工会の組織等に関する法律」に基づいていますが、法律の中の「事業」に関する部分が商工会議所は18項目、 商工会は10項目となっており、商工会議所の方が幅広くなっています。
 商工会議所の所在する地区は主として市域部に、商工会は主として町村部にあります。

商工会議所の目的
 商工会議所は商工業者の皆さんの世論を代表する公的性格を持つ機関です。
 交通網や産業基盤を整備したり、企業を取り巻く経済環境を充実させるため、 地元産業界の代表として積極的な意見活動を行うなど、地域を代表する唯一の総合経済団体として商工業の発展に寄与することを目的としています。
 したがって、商工会議所の活動には大企業も中小企業もみんなが力をあわせて住み良く、働きやすい街にしようという願いが込められており、商工会議所に参加し、その機能を活用することが個々の企業の利益を得ることになるとと もに、地域商工業全体の繁栄につながるのです。

(定款第1条 目的)
本商工会議所は、地区内における商工業者の共同社会を基盤とし、商工業の総合的な改善発達を図り、兼ねて社会一般の福祉の増進に資し、もってわが国 商工業の発展に寄与することを目的とする。」